弊社にはラケットスポーツ部門（テニスガット）フィッシング部門（釣り糸）マテリアル部門（産業資材）があり、全ての部門で染色の作業があります。

染色工程では経験者の感覚に頼っている作業があり、品質に問題があってはならないということで、経験の浅い社員に作業を任せることができませんでした。

また、はかり間違い持ち間違いという、計量ミスや原材料投入ミスが発生することがあり、色むら発生の原因となっていました。

さらに、染料の在庫・廃盤の把握にも課題がありました。

上記の背景から、製品の品質向上のため、配合計量管理システムを導入することにいたしました。

システム導入を機に、それまで紙ベースだった染色作業の条件書を全てPCでのデータ管理にしました。配合レシピがデータ化され、作業記録もデータでの管理ができるようになりました。

現場での作業時に指示書バーコードをスキャンしてレシピを呼び出し、作業者はモニターの指示通りに配合作業を行います。作業記録は保存され、事務所から管理・確認が行えます。

原料の在庫状況や廃盤などの原材料管理もデータ化しました。

導入後、一番感動したポイントは、配合ミスが無くなり、色むらが発生しなくなったことです。

色むらが発生すると、検証・調査のために4～5人の手を止めることになり手間がかかっていましたが、配合計量管理システムを導入後はそれがなくなりました。

また、モニターに計量値を表示させることで、0設定・計量数値の問題の有無が瞬時に分かるようになりました。今まで経験者でないとできなかった作業が、今ではどの社員でもベテランと同じ域で作業できるようになりました。

さらに原材料管理については、廃盤が発生した際も、廃盤情報をシステムに入れることで誰でも分かりやすくなり、事前準備をスムーズに行えるようになりました。

全体に安心して管理・作業ができるようになりました。